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pkmnsp 二次創作ブログ / CP雑食
2026年06月22日 (Mon)
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2013年09月22日 (Sun)
ジョウト

「くっそ負けた!」
 大股でクリスが仕事している研究所にずかずか入っていって、オープンスペースのソファに腰を下ろした。クリスは呆れた顔をしながらも、仕事を中断してお菓子とお茶を用意してくれる。
「またシルバーに勝てなかったの?」
 素直に答えるのも癪で黙ってたら、何もかもを察したような顔でクリスは肩をすくめる。どうして女って奴はこういう母親みたいな仕草をするんだろう。いつもは少しも気にならないのに、ムシャクシャしている今は、俺が餓鬼だってことを暗に言われているみたいで腹が立つ。それでも無言で摘むクッキーの山が減っていくに従って、少しずつ気分も落ち着いてきた。
 そういや、シルバーの奴、妙に機嫌悪かったよな。ふと思い出す。ブルー先輩がグリーン先輩とでもデートしてるとこに鉢合わせしたとか。あり得るよな。あいつはブルー先輩の恋をむしろ積極的に応援しているのだけれど、やはり腹立たしいものは腹立たしい(本人談)らしい。
 勝つだけが能じゃないだろう。
 いつもより三割増面倒そうに俺を伸してから、あいつはうんざりしたように言った。どうも腑に落ちない。うんうん唸ってたら、仕事に戻ったクリスが椅子を回して、静かにして、と眉を顰めた。
「なークリス」
「なによ」
「あいつ今日機嫌悪くてさあ」
 事の一部始終を話してたら、途中から興味をそそられたみたいでクリスは手を止めてこっちを見ながら聞いていた。ブルー先輩とグリーン先輩がデートしてたのを見たんじゃねえかという邪推を口にしたところで、クリスが吹き出した。思わず言葉を失ってクリスを見てたら、ちがうと思うわよ、と笑いながら言われた。
「じゃあなんだよ」
「うーん、ゴールドには分からないかもね」
「なんだよそれ」
 どうしても気になるなら、シルバーに直接聞いてみたら? とクリスは相変わらず笑いながら答えた。それから、さっきとは一転、横顔に微笑みすら浮かべて仕事を再開する。
 だから、なんでお前の機嫌が良くなるんだよ。むしろシルバーだけじゃなくてお前のこともわかんねえよ。わっかんねー、とひとりごちたら、クリスの秘密めいたくすくす笑いが耳元をくすぐった。
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