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pkmnsp 二次創作ブログ / CP雑食
2026年06月22日 (Mon)
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2014年12月31日 (Wed)
リクエスト「シルブル」



「マニューラ? どうした?」
 地下一階を歩いていたところで、先導していたマニューラが、ぴくりと動きを止めた。一度俺を振り返って、それから嬉しそうに勢いよく駆け出したことで、そこで気付いた。現在位置座標から目標地点まで、直線距離で百メートル。ポケギアを横目にマニューラの後を追って飛び出した瞬間に、俺の足元に砕かれた岩の欠片が転がった。
 マニューラが驚いた表情で正面を見詰めている。立ちふさがるようにそこにいたのは、カメックスと、
「…………ねえさん」
 ポケギアの心許ないライトしかなくても、遠目でも、すぐに分かった。化粧、してないし、香水もつけてない。両親に会う度のためにと思って、俺が選んだあの服を着て、帽子を目深に被って、直立して俺を真っ直ぐに見詰めている。
「ここを通るんでしょう?」
 ねえさんは淡々と言った。それで、もうすっかりねえさんも分かっているんだと思った、俺が退かないということを。
「ねえさんは、止めるんだね」
「そう。だから……通りたいのなら、力づくであたしを倒すことよ……、分かる?」
 その言い方はずっと厳しかったけれど、前にも聞いたことがあった。そのときは何のことだか、よくわからなかったけれど。こういうことだったんだ、って今は分かる。頷いたらねえさんは一瞬、とても寂しそうな顔をした。
 この暗さじゃ、この距離じゃ、見えない。
 でも、分かる。
 彼女の表情も、息遣いも、寂しそうな顔に込められた想いのすべても、きっと今までで一番分かってる。
「……始めるわ」

 そして俺たちは、モンスターボールを手にした。



 *



(地形は広間、ところどころに隠れられそうな場所がある。野生ポケモンは戦いの気配を察してか遠ざかりはじめたようだ。天井の高さは目測で二十メートル前後。流石にドンカラスが飛ぶのに十分な高さとは言えず、しかも天井にも地面にも障害物がある。ギャラドスの巨体は移動するだけでも一苦労だろう。一方ねえさんのポケモンは小型が多く、鳥ポケモンもない。地形は圧倒的にこちら側が不利だが、マニューラとドンカラスは暗闇でも目が利く。その特性を活かせれば、あるいは——)

 戦闘は僅差で、常にブルーが勝っていた。何かとっかかりがあれば途端にひっくり返してしまえるほどの、ほんの少しの差にも関わらず、隙がない。
 ブルー先鋒のカメックスが地面をぬかるませ、続くグランブルのこわいかおからのほのおのキバで、シルバーのマニューラはグランブルと相打ちとなった。シルバーのドンカラスは、攻撃を堪えたプクリンのハイパーボイスで撃ち落とされ、プクリンはギャラドスに一撃を加えたものの、かみくだくで戦闘不能。ギャラドスは体力の差でへんしんしたブルーのメタモンにハイドロポンプを放つものの力負けし、メタモンは続いたキングドラと相打ち。シルバーのオーダイルがピクシー、ニドクインを倒し、カメックスを前に力尽きた。
 残るは、ブルーのカメックスと、シルバーのドサイドンのみとなった。
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