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pkmnsp 二次創作ブログ / CP雑食
2026年06月22日 (Mon)
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2014年06月08日 (Sun)
「レッドコスのシルバーに花束を贈られる姉さん」という電波受信から派生したシルバー独白


 姉さん曰く、世界には神さまという凄い存在がいて、俺たちをいつも見守ってくれているらしい。その人はなんでも知っていて、悪いことをした人に罰を与えるし、善いことをした人にはご褒美をくれるのだという。
「あんたは何も悪いことなんかしていないのだから、きっと神さまが救ってくださるわ」
 姉さんは? 姉さんのことは救ってくれないの? と尋ねれば、姉さんはかなしそうに顔を曇らせた。
「あたしは……分からないわ。だってあたし、あいつらが嫌いで、あいつらを恨んでるの」
 姉さんの言ってることはよくわからなかったけど。だったら俺がおねがいするよ、姉さんも一緒にここを出られるようにっておねがいする。そう答えたら、姉さんは嬉しそうに笑ってた。大丈夫! 何も心配することなんてないのよ、神さまはなんでもお見通しなんだから!
 月日が経つにつれて、姉さんは少しずつ元気がなくなっていって、神さまのことを口にすることが少なくなった。それから自分たちの力で脱走したことを機に、なんだか姉さんは吹っ切れたようになって……、その後、俺が一度だけ神さまのことを聞いてみたら、姉さんはなんだかすごくいやそうな顔をした。
「神さまなんていなかったのよ、シルバー」
 ……でも俺はずっと傍にいるよ。そう返せば姉さんは、あんたがいてくれてよかった、と泣いた。
 姉さんはずっと救世主を切望していて、けれどもその代価があまりにも大きすぎたので、救いを諦めたことを、幼心に知った。
 それから更に月日が流れて、ある日姉さんが楽しそうな声で電話をかけてきた。レッド、という強いトレーナーに出会ったらしい。続いてグリーンというトレーナーのこと、そして次には、ポケモンリーグに出場して三位入賞したこと。姉さんの弾んだ声がうれしかった。姉さんを蝕んでいた怨恨や嫉妬の滲み出た呪わしい表情が、神さまを信じていた頃と同じ屈託のない笑顔にとってかわられたことを、心から嬉しく思った。
 でも、ずっと傍にいたのに。傍にいたのは俺なのに。俺じゃ駄目だったんだ、俺は姉さんを救うことはできなかった。悔しいけれど、俺がそういう役回りじゃなかっただけの話だ。あんたがいてくれてよかった、姉さんはそう言ってくれたんだから、これでよかった、それでも。
 あのとき姉さんを救っていたのが俺だったなら、と望まずにはいられないんだ。






“あんたの気持ちは嬉しいけど、そのまんまのあんたが一番好き!”
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