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pkmnsp 二次創作ブログ / CP雑食
2026年06月22日 (Mon)
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2013年11月02日 (Sat)
ブルー。弟について。

 怒って、くれたの。
 あたしが辛いとき、あの子は怒ってくれた。あたしの敵に。あるいは、あたしが辛いという事実に対して、腹を立てた。あの子の怒りは静かで、けれど針のような雨よりも鋭くて、瞬きすら忘れるくらい、眩しかった。
 まっすぐに突き通るような強さが、危ういほどの一途さが。
 羨ましかったの。
 あの子の世界は至ってシンプルで、あたしへの道がただただ続いていた。そしてあの子はそれしか見なかったし、見えなかった。ひらめく銀の眼差しはいつだって一つの方向を向いている。まるで流れ星。紺碧の空に白い傷をつける。決められた完璧な軌道を描くの。風が向けば躊躇いもせず、地球の裏側にだって翔んでいく。ああ男の子だなあって。ほれぼれする。あの子の怒りは綺麗過ぎて。呼吸さえも止まる。
 凍った硝子のような眼差しに、ぞっとすると同時に白い息を吐く。この子は、ただあたしに守られるだけの存在ではないということ。怖かったのよ。
 いつからか、あたしがこの子を守ってあげているのじゃなくて、この子のほうがあたしに守らせていてくれるようになって。あたしがこの子に甘えていた。いつまでも子供のままだって思っていたのに。やさしいこの子は何も言わずとも、おとうとでいてくれた。そしてこれからも。あたしが望めばいつまでだって。

 怒って、くれたの。
 呟いた。息も凍るような冬の夜のこと。

 もう、あたしのために怒らなくていいよ。
 おとうとは、かなしい顔をしてすこし笑った。

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