pkmnsp 二次創作ブログ / CP雑食
学パロ / イエロー+レッド+グリーン(+ワタル)
「どうしよう……つい勢いでバトル受けちゃったけど……」
イエローは夕方の廊下を歩きながら大きく溜息をつく。昼間、レッドにバトルを申し込まれて流されるようにして了承してしまったのだが、実のところ、イエローには一切バトルの経験がなかったのである。
「……やっぱり今からでも断ったほうがいいよね、ラッちゃん」
横を歩くコラッタに声をかけると、分かっているのか分かっていないのか、コラッタは嬉しそうにイエローに飛びついて来た。えっ、ラッちゃん、もしかしてバトルしたいの? イエローは驚いたように呟き、肩にコラッタをくっつけたまま、困り顔で教室まで歩き続ける。
興奮しているポケモンを宥めたり、暴走するポケモンによる被害を防ぐのは今までにも何度か経験はあった。実際のところ、イエローはそういった意味でポケモンを扱うのは並のトレーナーよりも上であるといっても良いだろう。ただ、まるで意図したかのように、ポケモンバトルの経験だけがすっぽりと抜け落ちている。
「う〜ん……ラッちゃんがそう言うなら、やってみようか」
教室に置いて来た鞄を取って、イエローが校庭に出ると、ふと見覚えのある人物とすれ違った。思わずその姿を目で追ったイエローは、校舎の屋上から、レッドがその人物に向かって何やら話しかけていることに気付いた。
そうだ、あの人、レッドさんと一緒にいた人だ。
最初にこの学校に訪れたときにも、一緒にいるのを見た。容姿端麗、文武両道で、おまけに家族に有名人がいるらしくて、男女問わずよく名前の出る……、確かグリーンさん、とか。彼はコンビニの袋をぶらさげていて、これから屋上に上がって行くものらしいと見受けられた。
「……イエロー……!」
不意に遠くから声をかけられて、イエローは顔を上げる。屋上のレッドが、こっちに向かって身振り手振りを交えて何か叫んでいた。
「明後日のポケモンバトル、楽しみにしてるからなー! 気をつけて帰れよ!」
イエローはほとんどぽかんとして上を見上げていたが、咄嗟に我にかえって、慌てて、はいっ、と勢いよく返事をした。レッドは変わらず、笑いながら手を振っている。
帰り道を歩きながら、イエローは携帯電話を取り出して、アドレス帳から目的の電話番号を選び出す。
「……もしもし……ワタル、その、お願いがあるんだけど……」