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pkmnsp 二次創作ブログ / CP雑食
2026年06月22日 (Mon)
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2014年01月05日 (Sun)
God bless you! のエピローグの下書き版をリサイクル。
あの話のシルバーは、正直もっと怒られていいと思います。


 シルバーの病状は、明け方から徐々に快方に向かった。まだ顔色は優れないながらも目を覚ましたシルバーに、言葉を失ったブルー、涙ぐんだクリスとサファイア、あなたはこれだからと怒りだしたルビーと、反応はさまざまであったが、各々が生還を喜ぶ中で、ゴールドだけが異質な空気を醸し出していた。表情には普段のおちゃらけた要素はなく、どこまでも無表情で、それは彼がとてつもなく怒りを感じていることを雄弁に物語っていた。賑やかな空気が少し落ち着いて来たところで、彼は口を開いた。
「シルバー」
 普段の彼のものとは思えない、冷たい声だった。場は水を打ったように静まり返ったが、名指しで呼ばれた本人は、そうしたゴールドの様子に気付いていたのか驚いた様子もない。
「おまえ、治ったら殴らせろ」
「ちょっと、ゴールド!」
 クリスが非難がましく声を荒げたが、ゴールドはそれを無視した。一向に退くつもりはない。シルバーは予想していたのか、僅かに目を伏せて、ああ、と頷いた。ゴールドはそのまま退室したが、彼と入れ違うようにグリーンが入ってくる。
 ゴールドの行動により冷えきった室内の空気もものともせず、グリーンは無言でベッドに歩み寄り、シルバーを見下ろした。その視線はあまりに鋭い。不意に彼が腕を上げようとしたとき、先の一件があっただけに、ブルーは思わず叫ぶ。
「グリーン、待っ、」
 弟を張り飛ばすかと思われたてのひらは、そのままシルバーの頭をくしゃりと撫でた。呆気にとられたのはシルバーもだったらしい。目を丸くして見上げてくる彼に、グリーンは静かに口を開いた。
「……お前がしたことは、こういうことだ」
 シルバーのためにと皆が準備していた誕生会を台無しにしただけではない。ブルーは気が抜けたように言葉もなく、クリスとサファイアは涙で表情を濡らし、ルビーを怒らせ、そしてゴールドは。シルバーはどこか悲しげに目を伏せた。まだ戸惑いの混じるその反応に、グリーンは手を離す。後を引き取ったのはブルーだった。
「もっとあんたは、自分を大事にしなさい。あたしたちのためにもね」

 いつまで経っても戻ってこないゴールドを迎えに、クリスは屋敷の裏山の墓地まで歩いた。クリスには、彼はきっとここにいるだろう、という確信があって、果たしてゴールドはその場所にいた。墓地の真ん中で背を向けてしゃがみこみ、顔を俯かせているのが見えた。
 クリスは何も言わず、ゴールドの後方に立って、息を呑んだ。彼は片手で顔を覆い、丸まった背中は小刻みに震えていた。しばし驚きに言葉を失っていたクリスも、やがて仕方のない子供を見るように、微笑んで溜息をつく。
「……大丈夫。あなただって見たでしょ」
 同じようにかがみこんで、彼女は彼の背中にてのひらを置いた。
「シルバーは、生きてるわ」
 指先から伝染したように、気付けばクリスの頬にも涙が伝う。
 冬枯れの墓地に流れ込んだ春の風が、やがて泣き出した二人をやさしく包み込んだ。
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